自律訓練法は、もともとは精神科の催眠療法から生まれた治療法で、別名ストレス緩和法あるいはリラックス健康法ともいわれます。 いずれも自己暗示により催眠と似た状態になるという心身の原理を生かしたものです。 1890年、ドイツの大脳生理学者ボルゲットが発見、続いてドイツの精神科医シュルツがこの研究を引き継ぎ、発展させました。 自律神経機能が正常になると、血流がよくなり、皮膚温が上がり、呼吸が落ち着き、胃腸の働きも良くなり、健康が回復します。 日本でも1952年から導入され、今では広く普及し、心身医療機関の9割で実施。 自律訓練法は、臨床的・経験的なものから科学的・段階的に構成された治療法なので、誰でも手軽に習得できるのが大きな特徴です。
(1)静かな部屋で、ベッドに仰向けに寝ます(椅子でも可)。
(2)軽く目を閉じて、体の力を抜きます。
(3)7つの公式を繰り返し心の中で唱えます。頭の中にイメージしながら、何回か繰り返します。
すべてできなければ効果がないということではなく、導入の初期段階では第2公式までの練習を行い、大部分の人がそれで効果をあげています。 練習時間は1回3~5分とし、毎日2、3回ずつ必ず続けます。毎日の生活の中で自律訓練法を実行することにより、 心身の機能を正常に保っていくことができるのです。